コロナ禍での学校保健委員会

今年1月に日本国内で新型コロナウイルス感染症第一例目の発生以降、感染拡大により社会生活が一変してしまった。

Web会議

今秋から再開した学会、会議、研究会などはほぼすべてがWeb開催となっている。学校生活も然り。今年度の学校保健委員会は、感染予防を考慮して参加予定者の意見をアンケート形式でお伺いするという学校もあった。

今回、アンケート集計結果をご持参いただいたので拝見した。児童、保護者、教職員の新型コロナウイルス感染症に対する不安や疑問がよくわかった。1年近くの自粛生活でストレスを感じている子どもや成人が多いことも。

11月、上高小の学校保健委員会に出席した際、文部科学省の「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」に沿って教育現場で適切に感染対策がなされていることに安心した。その後も“2020.12.3 ver5”に更新されているようですので、町内の小中学校においては引き続き感染予防対策の実践をご指導いただきたく、よろしくお願いいたします。

PPE

われわれ医療従事者は普段から“標準予防策”を徹底しています。すなわち、誰もが何らかの病原体を持っていると考え、診察や検査、治療の前と後に必ず手指消毒をします。血液や体液などの飛沫を浴びる恐れがある時は個人防護具 (ゴーグル、マスク、手袋、長袖ガウン) を着けて仕事をしています。

学校や職場では、周りに感染者がいなければよいのですが、東京や大阪、北海道のように感染者が増えてくると何ら症状のない無症候感染者が身近にいると想定して対応しなければなりません。手洗い、安全な距離を保つ(3密回避)、室内換気を保つ等の感染予防対策を徹底してやることが、感染から身を守るために重要となります。それらを承知の上で県内外にお出かけになるのは何も問題ありませんが、この時期、感染の機会を減らすためにも忘年会や多人数での飲食、遠出を控えることは賢い選択といえます。

かぜ症状等、体調が悪い時は周りに気を使って学校を休んだり、仕事を休んで家で安静にしていましょう。決してコンビニなど人の集まる場所に出入りしてはいけません。発熱している人を診察できるところとできないところがありますから、まずはかかりつけ医等最寄りの医療機関に電話で問い合わせてから受診するようにしましょう。

PCR検査

PCR検査は新型コロナウイルス感染症の疑いがあれば、塩谷郡市医師会が塩谷広域 (2市2町)でやっているPCR検査センターで受けられます (行政検査で全額公費負担)。診察した医療機関で予約が必要です。

インフルエンザウイルス同様、誰でもが感染する可能性があります。周りで感染者がでても、その人を特定し、SNSなどで誹謗中傷すること(人権侵害)だけは絶対にしてはいけません。
ひとは皆、支えあって生きよう!

令和2年12月23日


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