全国都道府県別魅力度ランキング第46位
spacer−第55回日本鼻科学会開催−

全国各県の魅力度ランキングは、調査機関 (ブランド総合研究所) が2006年に開始し、毎年発表されている。本県は2015年の35位から大幅にダウンして平成28年度は46位と報じられたが、私はこれに異論を持っている。

関東では神奈川県が上位5番目にランクされているが、それは横浜みなとみらい、鎌倉の歴史文化、湘南のリゾート、箱根・湯河原の温泉地であって神奈川県全土ではなかろう。栃木県も那須・塩原・日光、益子など観光資源に恵まれ、豊富な農作物で首都圏の食糧供給基地として、そして宇都宮市清原・芳賀地区に大手企業が立地する「ものづくり県」として、これからの「地方創生」戦略に期待するところ大である。

そんな折、平成28年10月13日 (木)〜15日 (土)、栃木県総合文化センターにおいて、獨協医科大学春名眞一教授を会長に第55回日本鼻科学会が開催された。学会主テーマの「鼻科力を磨く」のもと、内外参加者860名、一般演題数265題と最近では最も多く、若手研究者による充実した活発な議論が展開された。

(中略)

私は開会初日の夜、日光金谷ホテルにおいて催された会長招宴 ( 参加者124名、うち海外会員21) に参加し、乾杯の音頭をとらせていただいた。川内秀之鼻科学会理事長、森山 寛日耳鼻学会理事長の歓迎祝辞のあと、金谷ホテル自慢のフランス料理に舌鼓をうち、会長招宴は和気藹藹の国際交流の歓談の場となった。その後、各国代表者による返礼と現況の紹介がなされ、招宴締めの言葉を日野原正獨協医大名誉教授にお願いした。

(中略)

今年度は獨協医大春名教授のもと、平成29年6月2日〜3日に第12回日本小児耳鼻咽喉科学会、平成30年1月25日〜26日に第28回日本頭頸部外科学会が宇都宮市で開催される。また、2年後には獨協医大平林秀樹教授のもと、平成31年11月に第71回日本気管食道科学会の開催が決定している。医学学会は専門医師らの集まりで、これを機に本県の魅力度の向上を図りたい。引き続き栃耳鼻会員の先生方のご協力を伏してお願いする次第です。

ここに自治・獨協両医大、関連病院勤務医、ご開業の先生方のご活躍と隆盛を祈念して詠んだ短歌を三首掲載する。

白鳳の御代を照らす薬師寺に 仏道のこころ学び舎の建つ

江戸の世の風情を残す例幣使 壬生通り沿い獨協の雄姿

学会後カクテル片手にとち乙女 ジャズの流れる宇都宮の夜

栃木県産銘酒
懇親会で栃木県産の銘酒が供された (東武ホテルグランデ H28.10.14)

「付記」:

下野薬師寺

奈良の東大寺、筑紫の観世音寺とともに、奈良時代に正式に僧侶を認める「日本三戒壇」のひとつ

例幣使街道

京都から日光東照宮へ幣帛を奉納する勅使が通った道

壬生通り

壬生通り(みぶどおり)または壬生道は、日光街道小山宿(正確にはその北の喜沢追分)から壬生宿・鹿沼宿を経由して日光街道今市宿へ至る道。日光西街道とも。

(栃耳鼻会報 第83号 平成29年4月9日)