アレルゲン免疫療法とは

アレルギー性鼻炎の患者さんに、アレルゲンをわずかな量から開始し、徐々に量を増加させながら投与し、過剰な免疫反応を弱めていき、症状を起こりにくくする治療法です。

治療の流れ

症状とアレルギー検査からダニを原因とするアレルギー性鼻炎と診断された方が対象となります。喘息や口腔内に疾患のある方、他の疾患で治療を受けている方は使用薬剤によっては舌下免疫療法が適応にならないことがありますので、医師とよく相談してください。妊娠中、授乳中の方も新たに舌下免疫療法を開始するのは避けましょう。

1日に一回舌下に投与します。投与時は舌下で崩壊するまで保持し、唾液で飲み込みます。投与後5分間はうがいおよび飲食を控えることが必要です。投与前後2時間は入浴や激しい運動は避けます。投与するダニエキスの量は一定量まで (維持量と言います) 増加しますが、そのスケジュールは医師の指導に従ってください。また、初回投与は当院で実施し、念のため投与後30分間は医師の監視下で副作用が出てもすぐに診察ができるようにします。2回目からは自宅で投与していただきますが、なるべく家族や人がいるところで行いましょう。

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スケジュール (ミティキュア®舌下錠)
まず、問診と診察の後、皮膚反応テストまたは特異的IgE抗体検査をして、ダニが原因アレルゲンであることを確認します。
ミティキュア
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7日以上休薬した場合、再開には医師に相談してください。

有効性について

3年以上の投与が必要です。70%前後の患者さんに改善効果が認められます。


副作用について

頻度は少ないですが重い副作用の報告もあります。国内でアナフィラキシーショックの報告はありません。その他注意しなくてならないのどの腫れが数%の頻度で、また頻度は少ないですが喘息の発作誘発の報告もあり、医師への連絡と相談が必要です。その他の副作用としてのどの刺激感、口腔の痒み、腫れ、耳の痒みなどがみられますが、これらの多くは自然に改善します。強い症状が続くときには投与を中止して医師にご相談ください。

(ダニアレルギーにおけるアレルゲン免疫療法の手引き(改訂版)より、一部改変)

  • ダニ通年性アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法をご希望の方は、ご相談ください
    (⇒舌下免疫療法 施設検索)
  • スギ花粉舌下免疫療法は⇒こちら


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