重症花粉症患者に朗報 !!

季節性アレルギー性鼻炎の治療にヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体製剤であるゾレア®が承認されて4年が経過しました。

眠くなってお薬が内服できない、舌下免疫療法ができない、受験生など通常の花粉症治療では辛い花粉の季節を乗り切れない人に朗報です。スギ花粉が飛散する2〜4月にかけて、2〜3回注射するだけで比較的快適に過ごすことができます。

ただし、条件を満たす重症または最重症の季節性アレルギー性鼻炎 (花粉症) の患者さんが
ゾレア投与の対象になります。

患者さんの条件

重症または最重症の季節性アレルギー性鼻炎 (花粉症) で、前スギ花粉シーズンでも重症な
症状があった
スギ花粉のアレルギー検査(血液検査)の結果が陽性だった
季節性アレルギー性鼻炎 (花粉症) の既存治療を1週間以上行い、効果不十分だった
12歳以上で、血清中総IgE値が30以上、体重が20〜150Kgの範囲にある

条件を満たしているか確認するため、ゾレアの初回投与までに3回来院していただく必要が
あります (翌年からは血液検査や既存治療の効果確認は不要)。

ゾレア初回投与までのスケジュール

1回目

□ ゾレアのしくみ薬剤費と自己負担額につき説明

□ 血液検査:特異的IgE抗体検査 (これまでに未実施の場合)

□ 既存治療を開始 (抗ヒスタミン薬、点鼻薬等)

2回目

□ 血液検査の結果がスギ花粉特異的IgEがクラス3以上血清中総IgE値30以上

□ 既存治療で効果不十分なスギ花粉症であると診断

□ 血清中総IgE値と体重からゾレア投与量を決定、発注

3回目

ゾレア皮下注射:投与量・投与間隔(薬剤費)は、初回投与前の血清中総IgE値および体重に基づき設定されるため、患者さんごとに異なります
併用する抗ヒスタミン薬を処方、2回目投与日の予約をして帰宅となります

ゾレアのしくみ

ゾレアは季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)の症状を引き起こすIgE抗体に作用して、アレルギー反応の元を抑える薬です。>>しくみを動画で視る


ゾレアの薬剤費と自己負担額

表 ゾレアの薬剤費と自己負担額 (薬剤費のみ)

75mgシリンジ
1本
150mgシリンジ
1本
ゾレアの薬剤費11,883円21,786円




70才未満
(3割負担)
3,565円6,536円
70〜74才
(2割負担)
2,962円4,357円
75才以上
(1割負担)
1,188円2,179円

(薬価は2024年4月改定)


来春、受験や結婚式など人生の重大事を控えている重症スギ花粉症の方は、お早めにご相談ください。

  • ダニ通年性アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法をご希望の方は、ご相談ください
    (⇒舌下免疫療法 施設検索)
  • スギ花粉舌下免疫療法は⇒こちら


戻る