一次救急医療を考える

地域住民の夜の健康面に関する安心はどうしたら得られるか。住民が安心して暮らせるように、行政は休日・夜間救急医療の整備、計画をする。それに地元医師会の協力があって初めて実現します。

救急ピラミッド

現在、塩谷地区の一次救急医療体制は、「在宅休日当番医」と平成18年から始まった「塩谷地区休日夜間こども診療室」です。残念ながら、平日と土曜日の夜間までは手が回らず、県北や宇都宮の夜間診療所を利用せざるを得ないのが現状です。

そこで、来年4月から平日と休日の準夜帯(19時〜22時)をカバーすべく塩谷郡市医師会は原則全員参加(70歳未満、約60名)、栃木地区急患センターのように医師二人体制を打ちだしました。しかし、無理なことを言いなさんなと会員の猛反発にあい、結局負担が大きすぎるということで、協力可能な医師一人体制で平日準夜帯を担当し、土・日曜の準夜帯を大学病院勤務医にアルバイトをお願いするということになりました。昼間仕事をしてから、夜、救急診療に駆けつけるのですから、夜まで仕事している医師やお体の弱い医師は無理で、全員参加という訳にはいきません。こういった事情を賢察して救急診療室を利用してください。いつでも小児科の医師がいるとは限りません。たまたま脳梗塞や急性心筋梗塞の診療に慣れた医師がいるとは限りません。あなたの体のことは、かかりつけ医が一番よくご存知です。なるべく通常の診療時間内に受診しましょう。でもやむなく一次救急医療を受診され、入院や手術の必要があると認められる場合は、ただちに二次・三次救急医療機関と連携して診てもらえますのでご安心を。

現在、広く協力医師を募り、救急に従事する者の身分を保障すべく、これから行政と細部にわたって交渉されるものと思います。まだまだ前途多難ですが、予定通り来年4月1日からこの地区での新しい救急医療体制がスタートできることが望まれます。

因みに一次救急は比較的症状の軽い患者が利用する(休日当番医、休日夜間診療所)のに対して、入院が必要な二次救急(救急病院)、高度の医療を要する三次救急(救命救急センター)の体制がとられている

平成22年11月


その後、話が進んで、日曜・休日のこども診療室で大人も診る。土曜準夜帯も診療するということで鋭意準備中であることを途中経過報告いたします。今のところ、協力参加医師34名。

平成23年2月7日


平成23年4月から「塩谷地区おとな・こども夜間診療室」がはじまりました。