基本的に、本は読まないようにしています。妻や娘と買い物に行っても付き合えませんので、必然的に本屋で時間を費やすことになります。あまりにくだらない本が多すぎて、中国じゃないですが、精神が汚染されたり洗脳されやしないかと心配でただ暇を潰しているだけです。そんな折、最近久し振りに3冊買い込んできました。
数学者が書いた本
「国家の品格」の著者、藤原正彦氏の「名著講義」文藝春秋刊です。十数年にわたりお茶の水女子大学で読書ゼミを受け持っておられる著者が、学生にどんな講義をされているのか興味があり、読んでみました。
宗教学者が書いた本
「私が死について語るなら」山折哲雄著、ポプラ社。浄土真宗の僧侶を父に持つ山折氏は、高校を卒業した時、しばらく京都の寺に行き、僧侶として修行すべきかどうかと悩んだ末、東北大学に進み、インド哲学を専攻しました。以前、東京大学インド哲学科のひろさちや氏の著書は、私には難しくて読み切れませんでしたが、本書は宗教学者がむずかしいテーマをやさしく語るという帯印刷で、思わず読んでみたくなり購入しました。
医師が書いた本
「平穏死のすすめ」石飛幸三著、講談社。外科医である石飛氏は病院を辞め、ホームの配置医として勤務します。そこで見たものは、人間こうまでして生きていなければならないのかという、変わり果てた姿でした。 諸事情で自宅で最期を迎えることができずにホームに入所しても、最後は病院に入院して亡くなることが圧倒的に多いのは、日本の住宅事情や核家族化だけでなく、保険制度にも問題があります。
明日は我が身。何はともあれ、口から食べられなくなったら、自分が誰か認知できなくなったら、自然にまかせて平穏にお迎えが来るのを待つがよかろう。
※ | 因みに、先週買ってきて今日現在、3冊同時に読んでいるところですので、その感想はおいおい書き加えていきます。 |
2010年3月25日