盤寿を祝う集い

壬辰歳ゴールデンウィーク中日の5月3日、将棋部OBと現役部員3名の14名が集まり、日野原将棋部名誉顧問の盤寿のお祝いをした。盤寿とは、将棋盤の目が81あることから、棋界では81歳の長寿を祝うことに由来する。

学生時代、私はバスケット部員であったが将棋部にも所属していた関係で、一年前から関係各位と相談しながら諸準備を進めた。会場は本年3月17,18日に棋王戦第4局の対局場となった宇都宮グランドホテル陽南荘としたが、当夜はレストラン部長の粋な計らいで本番さながら、将棋盤に駒が並べられ、周到に棋譜も用意された。

将棋盤

獨協医科大学の将棋部は、昭和49年10月第一回獨医祭に同志が「将棋の広場」を出展したことに始まる。愛好会、同好会を経て昭和53年に将棋部に昇格し、自治医大・宇大・足工大との四大学対抗戦が始まった。

その後、学業の多忙(?)で次第に衰退し廃部となって残念に思っていたが、昨年、棋道部として再発足したと聞いた。そこで部長(2年)から現役部員に連絡をとって当夜3人同席してもらい、会は新旧部員の交流会と現役部員の激励会となった。

30数年前を懐かしく思い出し、各人の近況をお聞きしている中に楽しいひとときがあっという間に過ぎた。今後はOB部員の祝寿にかこつけての再会を約し、小雨のなか帰路についた。

翌日、帯広から2泊で来ていたH氏を、壬生キャンパスに案内した。新装なった創立30周年記念関湊記念ホール、看護学部、病院新棟、救命救急センター、ヘリポート等々、30年振りに見る母校の姿に、今昔隔世の感を抱いたようであった。

一年余の企画を終え、2日位してから寂しさが込み上げ、しばらくは大勝負の対局後のように空虚であった。卒業後30余年、各人それぞれに浮沈のある人生行路を歩まれたことであろうが、”今回の再会で意気軒昂たる学生時代に戻り、元気をもらった”という感想をお聞きして、学生時代の課外部活動を通じて培われた友情は勉強だけの交友以上のものがあると知り、企画した甲斐があったと思う。

近々、現役部員とOB部員の新旧対戦を壬生キャンパス内でしたいものと思っている。

盤寿祝い

現役部員も交え、和気あいあいの会場(平成24年5月3日,陽南荘)

(平成24年9月獨鏡会会報)