予防接種

肺炎球菌による感染症は

ワクチンで予防できます

肺炎球菌とは・・・

肺炎球菌は細菌の中の一つで、通常は無害ですが、体力が落ちている時やご高齢になって免疫力が弱くなってくると病気を引き起こします。肺炎球菌が引き起こす主な病気としては、肺炎、気管支炎などの呼吸器感染症や副鼻腔炎、中耳炎、髄膜炎などがあります。


『肺炎』は高齢者の大敵!

肺炎は抗生物質などの薬の進歩と医療技術の向上により、かなりよく治療できるようになりました。しかし、高齢者にとっては、肺炎はいまだに怖い病気です。

現在、日本の社会は、人口の高齢化が進んでいます。この高齢化社会の中で、本来なら元気で暮らしていけるところが、肺炎にかかると不幸な結果にもなりかねません。肺炎は日本人の死因の第3位です。

とくに心臓や呼吸器に慢性疾患のある方、腎不全、肝機能障害、糖尿病のある方などでは、肺炎などの感染症にかかり易く、病状も重くなる傾向がありますので、注意が必要です。

抗生物質が効きにくい肺炎球菌が増えてきています

肺炎で一番多い病原菌は、肺炎球菌です。日本においてはペニシリンなどの抗生物質が効きにくい肺炎球菌の頻度が増加しています。

肺炎予防のためにできることがあります

  1. 規則正しい健康的な生活をする
  2. 禁煙する
  3. 誤嚥を防ぐ
  4. 口の中を清潔にする
  5. 基礎疾患を治療する
  6. 予防接種を受ける

肺炎球菌ワクチンを接種しておくと、肺炎の予防や、肺炎にかかっても軽い症状ですむ効果が期待されます。


肺炎球菌ワクチンについて

肺炎球菌による肺炎などの感染症を予防し重症化を防ぎます。
※すべての肺炎を予防するものではありません。
接種してから免疫(抗体)ができるまで、平均でおよそ3週間ほどかかります。
1回の接種で5年以上免疫が持続するといわれています。
季節を問わず接種可能です。

〜成人の肺炎球菌ワクチン接種〜

肺炎による死亡、合併症発生リスクを低下

成人の肺炎球菌ワクチン接種者は、肺炎で入院しても死亡リスクが未接種者と比べて半減します。また、合併症発症リスクも低く、さらに入院期間は短縮しています。

米疾病管理センター(CDC)では、

  • 65歳以上の高齢者
  • 心臓や呼吸器の慢性疾患、腎不全や肝機能障害、糖尿病など特定の健康上の問題を抱えた65歳以下の成人の他、喫煙者に対しても

ニューモバックス NP 接種を推奨しています。

リストマーク 高根沢町では町内に住所を有する65歳以上の方、60歳以上65歳未満で内部障害1級の身体障害者手帳をお持ちの方を対象に、接種費用の一部公費助成(4,800円)により4,000円の自己負担で接種できます。接種希望者は町保健センターで予診表を受け取り、医療機関を受診してください。
リストマーク 平成26年10月から予防接種法の改正により「高齢者肺炎球菌予防接種」が定期予防接種になりました。対象は60歳以上65歳未満で内部障害1級の身体障害者手帳を有する者、当該年度に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳となる者は国で決められた接種対象者となり、その他の年齢での任意接種と同様4,000円の自己負担で接種できます。詳しくは町保健センターまで。

肺炎球菌ワクチンの接種にあたって

5年以内に再接種をすると、注射部位の痛みなどの副反応が強くでることがあるため、再接種を行う場合は十分な間隔を空けて行う必要があります。

再接種の対象者は、重症化するリスクの高い65歳以上の高齢者や基礎疾患を持つ患者で、初回接種から5年以上経過していることが条件となります。

インフルエンザワクチンもあわせて接種すると、より効果的に肺炎を予防できます。その際、一般的には6日以上の間隔をあけて接種すべきとされていますが、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができます。


〜小児の肺炎球菌ワクチン接種〜

肺炎球菌による侵襲性感染症を予防するために2歳未満の乳幼児にも接種できる肺炎球菌ワクチンプレベナー 水性懸濁皮下注が、2009年10月16日に承認され、2010年2月に発売されました。

標準の接種スケジュールは

初回免疫として2ヵ月齢以上7ヵ月齢未満で接種を開始して、27日間以上の間隔で3回接種し、12〜15ヵ月齢で追加免疫を1回接種の計4回接種します。

この期間の接種を逃した場合、月齢に応じて以下の通りに接種する

7ヵ月齢以上12ヵ月齢未満で接種開始の場合は、初回免疫を27日間以上の間隔で2回、12ヵ月齢を過ぎてから追加免疫を1回の計3回接種します。

12ヵ月齢以上24ヵ月齢未満の場合は60日間以上の間隔で2回、24ヵ月齢以上の場合は1回接種します。

中耳炎や細菌性髄膜炎を予防するため、ヒブ(インフルエンザ菌b型)ワクチンと同様に肺炎球菌ワクチンも接種できるよう、自治体の費用補助が望まれます。

リストマーク 平成23年4月1日から、高根沢町ではヒブワクチンと小児肺炎球菌ワクチン接種費用の全額公費助成が始まりました。接種希望者は町保健センターで予診表を受け取り、小児科で接種してください。